どーも、靴の仕事歴12年でシューフィッターの松下智博(@Kitchen_sneaker)です!
今回は、食品工場におすすめな靴を紹介しました。
「転倒事故が減らない」
「衛生面に優れる靴を探している」
「コストの削減に取り組んでいる」
ぜひ、参考にしてみてください。
記事内で使用する靴の画像は、色が黒のモノが多いですが、白もあります。
また、ピンクやグリーン、ブルーがある製品もありました。
当ブログのコンセプトがそもそも飲食店さんだったので、ご容赦ください。
食品工場で履く靴とは?作業環境で選ぶ!
食品工場で履く靴は、主に2種類です。
食品工場向けの靴
- スニーカータイプの厨房シューズ
- ゴム素材ではない一体成型の長靴
厨房シューズとは?
厨房シューズは、靴ヒモやマジックテープのない厨房シューズを使うのが基本。
靴ヒモが解けて転倒することを防ぐ他、紐がカビてしまうのを防ぐためです。
また、靴底は水や油でも滑りにくい形状である必要があるでしょう。
近年では、HACCP対応ということで、白・ピンク・グリーン・ブルーの4色で作業区域別に使い分けるのが通常。
靴に関しまして、HACCPの法規制にはありません。
しかし、結局のところ保健所の指導にも繋がるので覚えておいてください。
長靴とは?
長靴は、雨や雪の日に外で履くゴムの長靴はおすすめできません。
理由は、油や薬品に素材が対応していないからです。
ゴム長靴を工場内で使用すると、破れたり、硬くなったり、伸びたり問題が発生するでしょう。
PVCの長靴もHACCPに対応した多色展開の製品があります。
例外として、冷凍庫で使用する長靴は、ゴム素材でした。
その理由は、PVCでは-20度までが限界だからです。
ゴム長靴であれば、何でも良い訳ではありません。
冷凍庫で特有の凍結した床面でも滑りにくい靴底の長靴を選びましょう。
冷凍庫は、開けたり閉めたりしますので、どうしても床が凍結しやすいのですね。
冷凍庫で最大の問題は、油を使う冷凍工場さんです。
実は、油に対応した耐油の冷凍庫用の靴は、未だに開発されていません。
そこは靴のメーカーさんにお問い合わせして、ニーズを伝えてください。
ニーズがあると分かればメーカーも動いてくれるでしょう。
また、冷凍工場でもそこまで温度が低くないケースもあるでしょう。
しっかり室温を測ってから、メーカーや業者さんに伝えてください。
「冷凍工場」とだけ伝えると、極端温度の低い環境だと捉えてしまうこともあるからです。
食品工場でおすすめな靴をジャンル別にご紹介!
ここからは、食品工場でおすすめな靴をご紹介します。
ジャンル別に2〜3つくらい紹介しました。
ジャンルは、下記になります。
食品工場で必要な靴
- 厨房シューズ編
- 安全靴タイプの厨房シューズ編
- 長靴編
- 安全靴タイプの長靴編
- 冷蔵室向け長靴
- 冷凍庫に対応靴
2〜3つではなく、もっと知りたい方は、別途詳しく解説した記事をリンクしました。
それでは詳しく見ていきましょう。
厨房シューズ編
まずは、1番使用されている厨房シューズ。
飲食店の方は、コックシューズなんて呼んだりします。
おすすめな製品は、下記になります。
厨房シューズ
- ハイグリップNHS-700N
- ハイパーV#5000
- シェフメイトグラスパーCG-002
上から順に紹介します。
◾️ハイグリップNHS-700N
ハイグリップNHS-700Nは、ミドリ安全が開発した厨房シューズ。
ミドリ安全は、厨房シューズ市場でトップメーカーです。
全方向に滑りにくい
靴底が、タテやヨコ、斜めの全方向に少しずつ滑りにくいのが特徴。
また、排水溝の上でも滑りにくく設計されています。
画像は、黒色ですが、色展開は白と黒、ピンク、グリーン、ブルー、グレーの6色ありました。
ミドリ安全の厨房シューズは、少しサイズが大きいです。
1サイズ小さめがおすすめ!
◾️ハイパーV#5000
ハイパーV#5000は、日進ゴムが開発した厨房シューズ。
日進ゴムは、滑りにくい製品のリーディングカンパニーです。
厨房シューズにおいて「滑りにくい」というレベルを一気に押し上げたメーカーさん。
「滑りにくい」の概念を変えた
その発端となった製品がハイパーV#5000になります。
Vの字状の靴底が、滑りにくさの秘密!
発売当初は、それまでの滑りにくい厨房シューズとは、次元が違ったので、大ヒットしました。
色展開も白・黒・ピンク・ブルーの4色展開ありました。
◾️シェフメイトグラスパーCG-002
シェフメイトグラスパーCG-002は、弘進ゴムが開発した厨房シューズです。
弘進ゴムは、日本製の厨房シューズを製造しているメーカー。
シェフメイトグラスパーCG-002の耐久性は間違えなく市場でナンバー1でしょう。
二段階で滑りにくい
シェフメイトグラスパーCG-002は、東北大学と共同開発した靴底が特徴です。
厨房シューズ業界は、「滑りだした時にいかに止まれるか」という摩擦の数値を各社競ってきました。
しかし、こちらのシェフメイトグラスパーCG-002の靴底は、「そもそもの滑り出しにくさ」も追求。
こちらの製品も白・黒・ピンク・ミント、スカイの4色展開でした。
さらに、オゾン殺菌や高熱殺菌、消毒殺菌にも対応した唯一の厨房シューズでもあります。
靴底もすり減りにくく、欠けにくいので安心安全でしょう。
上記の3つ以外も知りたい方は、下記の記事をおすすめします!
安全靴タイプの厨房シューズ編
ここからは、つま先に硬い芯(先芯)が入った安全靴のような厨房シューズをご案内します。
近年、労働環境の見直しから、先芯入りの厨房シューズの使用が増えていますし、今後増えるでしょう。
おすすめ製品は下記になります。
安全靴タイプの厨房シューズ
- ウィンジョブCP-303
- ハイグリップNHS-600N
上記の製品の先芯強度は、どちらもJSAA(日本保安用品協会)でA種という最高ランクの安全性をクリアしています。
上から順番にご紹介します。
◾️ウィンジョブCP-303
ウィンジョブCP-303は、アシックスが開発した厨房シューズです。
アシックスは、日本発の世界的スポーツメーカー。
なんと厨房シューズを開発していました。
本当に全方向で滑りにくい
特徴は、ここでは語り切れないくらいありますので、気になった方は別記事を見てみてください。
最大の特徴は、この靴底です。
今まで、タテやヨコ、斜めの全方向に「少しずつ」滑りにくい厨房シューズはありました。
また、この靴底がなかなか減りませんw
ですので、耐久性も非常に高いので、試して欲しい1足です。
先芯が入っている気がしない
先芯が入っているのがわからないくらい履き心地でした。
安全靴タイプの厨房シューズって、先芯が指に当たって痛くないですか?
また重たいですよね?
働き方改革でありませんが、本当にこちらの製品を食品工場さんは採用するべきだと思っています。
若い方は、なびくでしょう!
リクルートサイトの福利厚生に入れても良いと感じますよ!
◾️ハイグリップNHS-600N
ハイグリップNHS-600Nは、ミドリ安全が開発した厨房シューズ。
先ほどのハイグリップNHS-700Nの先芯を入れたバージョンです。
全方向に少しずつ滑りにくいというメリットがありました。
インソール
ハイグリップシリーズには、2019年よりインソールが入っている製品が多いです。
ハイグリップNHS-600Nは、シリーズの中でもインソールが1番よかったと感じました。
また靴自体の形状も他のハイグリップとは、違って履きやすいと感じます。
長靴編
食品工場では、長靴も多く使用されています。
水を使用しない環境でも清掃時に使うなど、必ず必要な靴。
前述のとおり、外で履く長靴の使用は控えましょう。
おすすめ長靴
- ゾナG5
- ハイグリップNHG-2000
上記の製品は、安全な抗菌製品である証明のSIAAマークを取得しています。
SIAAマークのない主に海外製の長靴は、足に発疹ができるなど、一部現場から報告がありました。
詳しく見ていきましょう。
◾️ゾナG5
ゾナG5は、弘進ゴムが開発した長靴です。
弘進ゴムは、長靴業界でトップメーカー。
食品だけではなく、畜産や農業、雪国など本当に多くの場所に選ばれているメーカーさんです。
滑りにくい
多くの環境で選ばれている理由は、滑りにくいことでしょう。
また、コストが安いのもあります。
日本製でありながら安いのは魅力ですね。
◾️ハイグリップNHG-2000N
ハイグリップNHG-2000Nは、ミドリ安全が開発した長靴です。
ミドリ安全は、食品工場へ多数納入。
長靴のラインナップ数は最も多いと言えるでしょう。
滑りにくい
長靴の中でも滑りにくさは、トップクラス!
排水溝の上でも滑りにくくおすすめな長靴ですね。
「もっと他の長靴について知りたい」
そんな方に向けて記事を作成しました。
ぜひ参考にしてみてください。
安全靴タイプの長靴編
ここからは、安全靴タイプの長靴をご紹介します。
近年、大手食品工場をはじめ、特に重たいモノを使わないにしても、先芯入りの長靴を使用する現場が出て来ています。
今後、より需要の増えるゾーンといえますね。
安全靴タイプの長靴
- ハイブリーダーガードHB-500
- ハイグリップPHG-1000
上から順番に紹介します。
◾️ハイブリーダーガードHB-500
ハイブリーダーガードHB-500は、弘進ゴムが開発した製品です。
PVC長靴の市場で過去最高傑作とも言える製品でしょう。
安全靴タイプの長靴の問題である履き心地もある程度対応しています。
詰まりにくくて滑りにくい
食品業界の靴で長年問題であったことがあります。
それは、靴底に異物が詰まってしまうこと。
滑りにくい製品であればあるほど、その傾向がありました。
史上初であり市場初でもある製品、ぜひ試して見てください。
◾️ハイグリップPHG-1000
ハイグリップPHG-1000Nは、ミドリ安全が開発した長靴です。
ミドリ安全は、先芯入りの長靴をいち早く多数ラインナップしたメーカー。
今でもラインナップ数はトップでしょう。
小指ガード
ハイグリップPHG-1000は、小指まで先芯が伸びていました。
確かに、安全靴って小指まで届いていませんよね。
より高い安全性を求める方におすすめします。
「もっと他の長靴について知りたい」
そんな方に向けて記事を作成しました。
ぜひ参考にしてみてください。
食品工場におすすめな靴のまとめ
当記事では、食品工場向けの靴をご紹介しました。
長くなってしまうので、ざっと説明させていただきました。
ご紹介しました製品に関しまして、個別に記事をご用意していますので、確認をお願いします。
ryokushin@gmai.com
それでは、簡単に記事をまとめます。
食品工場で必要な靴は、下記でした。
食品工場で必要な靴
- 厨房シューズ編
- 安全靴タイプの厨房シューズ編
- 長靴編
- 安全靴タイプの長靴編
- 冷蔵室向け長靴
- 冷凍庫に対応靴
ぜひ、参考にして見てください。
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