どーも、靴の仕事歴12年でシューフィッターの松下智博(@Kitchen_sneaker)です!
今回は、シェフメイトクリーンウェーブCC-210をレビュー。
「滑りにくいコックシューズを探している」
「殺菌処理に強いコックシューズがほしい」
「靴底に汚れのつまりにくいコックシューズってあるの?」
実際に履いてみて「滑りにくい、靴底に汚れがつまりにくい、耐久性が高い、蒸れにくい」と効果を感じました。
食品工場や飲食店でもおすすめ!
タップできる目次
クリーンウェーブCC-210とは?サイズ感や重量をご案内!
シェフメイトクリーンウェーブCC-210(以降、クリーンウェーブCC-210)とは、弘進ゴムが開発したコックシューズです。
弘進ゴムは、宮城県に本社のある業務用のゴム長靴のトップメーカー。
スーパーやラーメン屋、食品工場で履かれる白長靴でも市場シェアトップです。
評価項目 | 詳細 |
価格 | ¥5,940〜(通販サイトによる) |
サイズ | 22.5~30.0cm |
サイズ感 | 普段履き比較:0.5cm小さめ推奨 ハイグリップ比較:0.5cm大きめ シェフメイト比較:同じサイズ |
カラー展開 | 白・黒 |
滑りにくさ | ★★★★☆(星4つ) |
クッション性 | ★★★☆☆(星3つ) |
耐久性 | ★★★★★(星5つ) |
おすすめの使用環境 | 外食店◎ 食品工場◎ ラーメン× |
弘進ゴムはコックシューズでも有名です。
シェフメイトというブランドで展開。
滑りにくいコックシューズを1番最初に開発し、グッドデザイン賞を受賞しています。
シェフメイトクリーンウェーブCC-210は、シリーズの中でも靴底に汚れがつまりにくい製品。
シェフメイトに限らず、従来の滑りにくいコックシューズは、靴底に汚れが詰まってしまう問題がありました。
靴底に汚れが詰まることで、下記のような問題がおきます。
詰まりの問題
- 詰まった汚れによる臭い
- 靴底に汚れにより、滑る
- 詰まった汚れに虫がよってくる
- 靴底に付着した水や油が取れにくい
- 靴底の洗浄に時間がかかる
- 洗浄に時間がかかるので、洗浄しなくなる
- 洗浄時間がかかり従業員が食品工場の無料送迎バスに間に合わない
食品工場や現場調理のある飲食店では、かなり問題でした。
この問題を一気に解決するのがクリーンウェーブCC-210です。
「滑りにくいのに、詰まりにくい」は市場にはありませんでした。
詳しくは、後ほど解説します。
とりあえず、「滑りにくいのに、詰まりにくい」のがクリーンウェーブCC-210の特徴ということだけ覚えていただければと!
サイズ感と重量
ここからはクリーンウェーブCC-210のサイズ感と重量をご案内。
まずは重量からみていきます。
重量
クリーンウェーブCC-210は、27.0cmで381gです。
軽くはなく、コックシューズ市場では、重たい部類でしょう。
ただし、靴の良し悪しは重量ではありません。
リョクシン
シンコーちゃん
コックシューズにとって重要なのは、連日使用しても履き心地が長続きするクッション素材。
また、滑りにくくて、すり減りにくい靴底です。
「クッション性を長続きさせる素材」と「滑りにくい・すり減りにくい靴底」を採用すると若干重くなってしまうわけですね。
リョクシン
シンコーちゃん
リョクシン
シンコーちゃん
サイズ感
クリーンウェーブCC-210のサイズ感は、少し大きめ。
ナイキやアシックス(ワークシューズ除く)などの普段履きスニーカーとの比較です。
普段履きスニーカーが27.5cmに対して、27.0cmを選びました。
普段履きのスニーカー
アシックス・アキレス ⇒ 27.5cm
ナイキ・アディダス・プーマ ⇒ 28.0cm
ニューバランス ⇒ 27.5cm
革靴
リーガル ⇒ 26.5cm
テクシーリュクス ⇒ 26.5cm
コックシューズ
シェフメイト ⇒ 27.0cm
ハイグリップ ⇒ 26.5cm
クッキングメイト ⇒ 27.5cm
※足は狭めです。
ぜひ、参考にしてみてください。
シェフメイトクリーンウェーブCC-210を詳しくレビュー
ここからは、クリーンウェーブCC-210を詳しくレビューします。
実際に履いて感じたメリットとデメリットは下記のとおり。
- 消毒殺菌OK
- 耐久性の高いアッパー
- 抗菌と速乾で臭いにくい
- アッパー素材が蒸れにくい
- 摩擦を減らす履き口の素材
- 脱ぎ履きしやすい履き口の設計
- 日本人もOKなセミオブリークトゥー
- クッション性が長続き
- 耐久性の高い製造方法
- 滑りにくい靴底
- 汚れが詰まりにくい
- 欠けにくい靴底配合
- 靴底に交換目安がある
- すり減りにくい靴底配合
- 重量
- 4年以上の長期在庫ができない
メリットとデメリットをパーツ別にみていきます。
靴は大きく分けて3つのパーツに分けることが可能。
靴のパーツ
- アッパー
- クッション
- 靴底
この3つのパーツを図解しました。
上から順番にアッパーから見ていきましょう。
アッパー(通気性がわかる)
アッパーは、足を包みこむパーツ。
フィッティング性や通気性に関係します。
耐久性の高いアッパー
クリーンウェーブCC-210のアッパーは、耐久性の高い素材を使用していました。
クラレ社のクラリーノというランドセルに使われるような素材です。
濃度にもよりますが、消毒殺菌や高熱殺菌、オゾン殺菌も問題ありません。
裏布ないアッパー
クリーンウェーブCC-210のアッパーには裏布がありません。
よって、汗を吸収してもすぐに乾きます。
そのため、菌の繁殖も抑えることが可能。
履き口で摩擦起こしにくい
クリーンウェーブCC-210は、蒸れ対策のために歩く度に通気するような構造でした。
足をいれる部分を「履き口(はきぐち)」というのですが、履き口から通気するイメージです。
その通気する時の靴ズレ対策として、履き口と足が摩擦しにくいような加工になっていました。
広い履き口
履き口が広いので、脱ぎ履きがラクラクです。
履き口が広いことで、通気もしやすい!
脱ぎ履きがラクラクなので、脱ぎ履きの多い、HACCP対応の現場でも活躍します。
セミオブリークトゥー
日本人にも合うようなセミオブリークトゥー(親指よりに頂点がある)という形状。
日本人は世界的に少数派の親指が1番長い人の割合が、約6割もいます。
そのため、海外製のコックシューズでは日本人に合わないことがありました。
つま先の形状は、靴ズレや足が変形する可能性があるので、重要なポイントです。
アッパーまとめ
- メリット:消毒殺菌OK
- メリット:耐久性の高いアッパー
- メリット:抗菌と速乾で臭いにくい
- メリット:アッパー素材が蒸れにくい
- メリット:摩擦を減らす履き口の素材
- メリット:脱ぎ履きしやすい履き口の設計
- メリット:日本人もOKなセミオブリークトゥー
クッション(履き心地がわかる)
続いて、クッションについて解説します。
クッションは、足の裏から体重を支えるパーツ。
履き心地や疲労に大きく関係します。
厚底
クリーンウェーブCC-210のクッションは厚みがありました。
厚みのあるクッションを厚底といいます。
厚底は、素材にもよりますが衝撃吸収に優れるので、疲れにくい。
クッション性が長続き
クリーンウェーブCC-210のクッション素材はウレタン素材。
クッション性に優れるのは、もちろんのこと履き心地が持続する特徴がありました。
クッション性に優れるコックシューズはありますが、持続しやすい製品はあまりないので、おすすめですね!
耐久性の高い製法
前述のとおり、クリーンウェーブCC-210は日本製です。
ただ、日本で作っているだけではなく、他のコックシューズとは違う製法でした。
簡単に言いますと、接着剤だけに頼らない作り方です。
結構、コックシューズって画像のように剥がれることが多いと聞きます。
それは接着材に頼った製造方法であることが原因。
クリーンウェーブCC-210は、接着剤だけではなく一体成型という作り方なので、耐久性が高いのです。
クッションまとめ
- メリット:クッション性が長続き
- メリット:耐久性の高い製造方法
靴底(滑り)
最後に、靴底について解説します。
靴底は、地面に接地するパーツ。
滑りにくさに関係します。
汚れが詰まりにくい靴底
前述のとおり、クリーンウェーブCC-210の靴底には汚れが詰まりにくい構造。
今までも詰まりにくい靴底のコックシューズはあったのですが、滑りやすいというデメリットがありました。
クリーンウェーブCC-210の靴底は、「詰まりにくいのに滑りにくい」という今までにない画期的な性能です。
通常の滑りにくい靴底
今までは、靴底に溝(みぞ)が多いコックシューズが滑りにくいとされてきました。
溝の多さをメーカーは競ってきた部分もあります。
溝に水や油などの液体を流し込むので、床との接地面積が増えて、滑りにくいというメカニズム。
溝が少ないのに滑りにくい
クリーンウェーブCC-210は、溝が少ない構造。
それにも関わらず、滑り台にサラダ油を流しても滑りにくいのです。
汚れが落ちやすい
また液体ではなく、粘着質なモノであれば、詰まりやすくなります。
しかしクリーンウェーブCC-210は、素材の表面に加工を施し、汚れが取れやすい効果がありました!
つまり靴底洗浄の時間を大幅に圧縮できるのです!
実例
実は、弘進ゴムでは、この靴底と同じ長靴を先行して発売していました。
その結果、食品工場や畜産農家で大ヒット。
靴だけじゃなく、PVC素材を使用した製品の中から選ばれる、ベストPVCアワードの優秀賞を受賞しています。
リョクシン
シンコーちゃん
水・油をフロアに持ち込みにくい
飲食店でのメリットは、靴底の溝に水や油が詰まっても、吸着マットで取れやすいことでしょう。
なぜか、弘進ゴムはこのメリットを強く打ち出さない笑
清掃時間の短縮にもなりますし、従業員やお客様の転倒防止にもなりますね。
交換目安あり
靴底に交換目安がありました。
ポコっと出ている部分です。
交換目安はあくまで、目安なので、滑りを感じたら買い替えましょう。
耐久性の高い配合
クリーンウェーブCC-210の靴底は、弘進ゴムのオリジナル配合です。
靴底が欠けにくく、薬品や高熱殺菌に対しても耐久性があるとのこと。
コックシューズによっては、靴底が欠けてしまう製品もあります。
靴底まとめ
- メリット:滑りにくい靴底
- メリット:汚れが詰まりにくい
- メリット:欠けにくい靴底配合
- メリット:靴底に交換目安がある
- メリット:すり減りにくい靴底配合
- デメリット:4年以上の長期在庫ができない
シェフメイトクリーンウェーブCC-210に限らず、ウレタン素材の靴は、未使用でも経年劣化があります。
未使用でも4年以上は、在庫された製品は使用しないようにしましょう。
またご使用後は、乾拭きするなどして、水滴の付着を避けて陰干しをおすすめします。
シェフメイトクリーンウェーブCC-210のまとめ
当記事では、シェフメイトクリーンウェーブCC-210をレビューしました。
シェフメイトシリーズの中でも靴底に汚れがつまりにくく滑りにくい製品。
食品業界に今までなかった画期的な靴底でした。
すべての食品現場におすすめします。
それでは、下記より簡単に記事をまとめます。
クリーンウェーブCC-210のメリットは下記でした。
- 消毒殺菌OK
- 耐久性の高いアッパー
- 抗菌と速乾で臭いにくい
- アッパー素材が蒸れにくい
- 摩擦を減らす履き口の素材
- 脱ぎ履きしやすい履き口の設計
- 日本人もOKなセミオブリークトゥー
- クッション性が長続き
- 耐久性の高い製造方法
- 滑りにくい靴底
- 汚れが詰まりにくい
- 欠けにくい靴底配合
- 靴底に交換目安がある
- すり減りにくい靴底配合
デメリットは2つです。
- 重量
- 4年以上の長期在庫ができない
「もっとコックシューズについて知りたい」
そんな方に向けてコックシューズを徹底解説しました。
下記の記事から確認をお願いします。