【パン屋さんのコックシューズ選びは大変?】その理由3つ解説します!

どーも、靴の仕事歴12年でシューフィッターの松下智博(@Kitchen_sneaker)です!

今回は、パン屋さんのコックシューズについて解説しました。

リョクシン
結論から申し上げますと、パン屋さんのコックシューズ選び「むずかしい」です。

床に粉が落ちている現場

床に粉がある環境は、滑りやすいでしょう。

その理由は、市場にあるほとんどのコックシューズが「液体に対する滑りにくい靴底」であるから。

リョクシン
粉のように固体に対する滑りにくさは、また別のコックシューズを選ぶ必要があります。

当記事では、粉で滑りにくいコックシューズを紹介しました。

パン屋さんや和菓子屋さん、製菓・製パン工場の方におすすめ!

MEMO

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この記事の著者

靴の仕事歴11年・シューフィッター

リョクシン(松下智博)

ryokushin

プロフィール

靴の仕事歴11年の松下智博です。作業靴メーカーでコックシューズを全国の食品工場や外食チェーン店へ営業してきました。シューフィッターの資格も取得しメーカー営業と販売員、シューフィッターの目線からコックシューズをレビューしています。Instagramもやってます。 プロフィール詳細

当ブログはメーカーからの商品提供はなく全て自費でレビューです。本記事には広告はふくまれています。

なぜパン屋さんのコックシューズ選びが大変なのか?

そもそも、なぜパン屋さんのコックシューズ選びは大変なのか。

そもそも、なぜパン屋さんのコックシューズ選びは大変なのか

まずは、理由から見ていきましょう。

理由は下記になります。

詳しくみていきます。

市場のコックシューズは水や油などの液体対策の靴底

粉と液体は滑りにくいメカニズムが違う

市場にある「滑りにくいコックシューズ」「滑りにくい」ですが、水と油に対する滑りを意味しています。

ですので、パン屋さんがネット通販やホームセンター、ユニフォーム屋さん、道具街でコックシューズを購入しても滑るでしょう!

実際に、滑りにくさを測る試験でも、液体だけであって、固体による試験はありません

リョクシン
よって「粉」対策のコックシューズを購入する必要があるでしょう。

まだ調べて買わないでください。

購入前に事前に知らなければならないことがあります。

リョクシン
その理由を次項から解説していきます。

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「粉」滑り対策は、粒子の大きさ・硬度でも変わる

粉の粒子の硬さや大きさで滑り対策が変わる

小麦粉や砂糖、グラニュー糖、黒糖など、すべて同じ「粉」でも粒子の大きさ硬度が異なります。

これを知る限り絶望的にむずかしいことがわかりますね・・・

正直なところ「粉」対応のコックシューズは、完全なモノはないと考えた方がよいと思います。

リョクシン
残念なことに、ケースバイケースで変わってしまうんですね。

粉の落ちている現場

実例を1つあげます。

大手の製菓工場に友人が勤めていました。

その友人は、安全管理を担当していましたので、粉対応のコックシューズを教えて欲しいとのこと。

リョクシン
当記事で、紹介したコックシューズを紹介しました。

食品工場の加工現場

すると、原料部門では滑りにくいものの、加工部門では滑ってしまうという結果に・・・

そこで、別の粉対応のコックシューズにしたところ、加工部門では滑りにくいものの、原料部門では滑ってしまいました。

リョクシン
加工部門では、粉同士が繋がっていて、粉が玉(だま)になっていたのです。

上記の例からもわかるように、粉は本当にケースバイケース。

ですので、たくさんのコックシューズを試す必要があるでしょう。

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粉の大きさや硬度だけでなく、作業環境も関係する。

粉滑りは作業環境によっても対応が変わる

最後に、もっと大変なことをいいます。

粉の粒子の大きさと硬度の他に、「床材の質」「水・油の有無」も滑りに関係するのです。

粉に対応したコックシューズでも床との相性が悪いと滑ってしまう事がありました。

リョクシン
これは液体のときも同じです。

粉と液体が落ちている現場

さらに、粉以外に水や油が床にあっても、滑ります。

前述のとおり、固体と液体では滑りにくさのメカニズムが変わるからですね。

あるパン屋さんや工場では、日中は滑りにくいものの、清掃後に滑りやすくなるケースがありました。

リョクシン
清掃で水や洗剤を使用したためですね。

粉が舞う現場

粉対応のコックシューズは、靴底が粉を弾くことで滑りにくさを生み出す製品があります。

そういった製品ですと、粉と水が混ざれば、粉を弾きにくくなるため、滑るのでしょう。

リョクシン
粉など固形のモノに対する滑りにくさを生み出す事が大変な事がわかりました。

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パン屋さんにおすすめなコックシューズを紹介します。

パン屋さんなど、粉に対応したコックシューズ選びが大変なことがわかりました。

パン屋さん向け粉対応のコックシューズを紹介

しかし、現状の問題をすこしでも解決するために、開発された製品があります。

下記の2製品です。

詳しく見ていきましょう。

粉ハイパーV#5740

ハイパーV#5740

日進ゴム株式会社の粉ハイパーV#5740です。

日進ゴムとは、滑りにくい製品のリーディングカンパニー。

リョクシン
ハイパーVというアルファベットのVの字状の靴底が、液体でとても滑りにくく大ヒットしたメーカーさん。

通常の液体対策のハイパーVソール

リョクシン
一時は、ダントツで滑りにくかったので、他社を圧倒し市場を席巻しました。

今でも根強い人気で、ホームセンターやワークマン、通販サイトでも人気。

よくテレビ番組でも特集されています。

リョクシン
そんな日進ゴムが、粉対応のコックシューズを開発しました。

粉対策のハイパーVソール

これが粉でも滑りにくいの粉ハイパーVです。

一見、先ほどの液体と同じVの字状の靴底ですが、触ると違いました。

粉対策のハイパーVソールは柔らかい

液体で滑りにくいハイパーVとは、とても柔らかい感じ。

幼稚な表現ですが、クニャクニャできます。

この柔らかい感じで、粉を弾き、「のっぺり」床と接地するので、滑りにくいのでしょう。

リョクシン
弱点は、油に対応していないこと。

油

油に対応していないので、油分が付着すると、硬くなったり、伸びたりします。

その結果滑るので、油を使う現場ではオススメしません

リョクシン
カレーパンや揚げた菓子類などを作る環境は避けた方が良いでしょう。
もっと詳しく解説
【粉ハイパーV#5740をレビュー】粉モノで滑りにくいので製パン関係におすすめ!

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粉グリップCG-700N

コナグリップCG-700

コナグリップCG-700Nは、業界トップメーカーのミドリ安全株式会社の製品です。

こんな動画を見つけました!!

大量の粉の上で動いても滑っていません

粉の粒子はかなり細かく柔らかい印象ですね。

小麦粉でしょうか?

リョクシン
砂糖や塩ではなさそうです。

靴底のゴムが、粉を弾いて飛ばすため、滑りにくいようですね。

コナグリップCG-700の靴底

先ほどのハイパーVと同じく、すこしVの字にも見えます。

Vの字の真ん中をくり抜いた感じでしょうか?

コナグリップCG-700は粉を弾いて滑りにくい

しかし、近くで見るとまったく、違いました。

「トゲトゲしている部分」「平らに近い感じの部分」があります。

コナグリップCG-700の靴底は粉を弾く

真横から見た画像です。

不思議な感じですね。

この靴底は、ミドリ安全の屋根作業用の靴にも使われていました。

リョクシン
屋根に行くとわかりますが、屋根はホコリがありますから、粉で滑りにくい靴底が活かされるのでしょう。

粉グリップCG-700Nは、つま先に先芯が入った安全靴のようなタイプと、色がブルーのタイプのラインナップがあります。

粉対応のコックシューズでは、現状はハイグリップCG-700Nをおすすめします!

リョクシン
靴底が硬めで、すり減りにくさを感じました。
もっと詳しく解説
【コナグリップCG-700をレビュー】実績のある粉対策のコックシューズ

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「パン屋さんのコックシューズ選びは難しい」のまとめ

当記事では、パン屋さん向けの粉で滑りにくいコックシューズについて解説しました。

現状は、粉や油、水が床に落ちない工夫が滑りにくさへの近道なのかもしれませんね。

あとは靴メーカーさんに期待しましょう!!

リョクシン
粉で滑る方は、水や油が床にないパン屋さんは紹介しました製品を試してみてください。

その結果、どうだったかお知らせ頂ければ嬉しいです!!

それでは下記より、記事を簡単にまとめます。

パン屋さんのコックシューズ選びが大変な理由は、下記のとおり。

粉で滑りにくいコックシューズは、下記になります。

リョクシン
最後までお読みいただきありがとうございました。

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