どーも、靴の仕事歴12年でシューフィッターの松下智博(@Kitchen_sneaker)です!
今回は、屋根で滑りにくい靴の屋根プロ1ハイパーV#1200をレビューしました。
「濡れた屋根で滑りにくい靴がほしい」
「ハイカットの屋根作業シューズを探している」
「フィッティング性が高い屋根作業シューズがほしい」
実際に履いてみて「滑りにくい、脱げにくい、サイドゴアがあって多少脱ぎやすい」という感想を持ちました。
ハイカットの屋根作業シューズがほしい方におすすめ!
タップできる目次
屋根プロ1ハイパーV#1200とは?重量とサイズ感をご案内
屋根プロ1ハイパーV#1200とは、日進ゴムが開発した屋根作業シューズです。
日進ゴムは滑りにくい製品のリーティングカンパニー。
靴だけはなくあらゆる「滑らない」を追求されています。
評価項目 | 詳細 |
価格 | ¥4,950〜(通販による) |
サイズ | 22.5~29.0cm |
サイズ感 | 普段履き比較:0.5cm大きめ推奨 |
カラー展開 | 2色 |
断熱性 | ★☆☆☆☆(星1つ) |
フィッティング性 | ★★★★☆(星4つ) |
耐久性 | ★★☆☆☆(星2つ) |
おすすめの使用環境 | 屋根作業の現場(濡れた現場) |
日進ゴムは、滑りにくい靴に「ハイパーV」というシリーズで展開。
飲食店や食品工場向け、建築向けなどあらゆるシーンでハイパーVは活躍しています。
屋根プロ1ハイパーV#1200は、その名のとおり屋根で滑りにくいハイパーV。
ハイパーVのすごいとことは、業界によってVの字をちょっとずつ変えていること。
Vの字の角度や間隔などをその市場で最適な形状に合わせています。
また、ゴム素材の配合も変えることで滑りにくくしていました。
重量
屋根プロ1ハイパーV#1200は、27.0cmで353gでした。
ハイカットの割りに軽いです。
しかし靴の良し悪しは、重量では測れません。
フィッティング性が低いと靴ズレなど足のトラブルになりやすい。
また余計に踏ん張るため、疲労も感じます。
屋根作業では、靴が脱げてしまうと落下し、歩行者に当たってしまう危険性がありました。
サイズ感
屋根プロ1ハイパーV#1200は、普段履きスニーカーと比較して少し大きめ。
普段履きスニーカーとは、アディダスやプーマなど一般アパレルの靴です。
普段履きスニーカーが27.5cmですが、屋根プロ1ハイパーV#1200は27.0cmでした。
普段履きのスニーカー
アシックス・アキレス ⇒ 27.5cm
ナイキ・アディダス・プーマ ⇒ 27.5cm
ニューバランス ⇒ 27.5cm
革靴
リーガル ⇒ 26.5cm
テクシーリュクス ⇒ 26.5cm
安全靴
ウィンジョブ ⇒ 27.0cm
軽技KA211 ⇒ 27.0cm
屋根作業の靴
屋根やくん03 ⇒ 27.0cm
トビスニ ⇒ 27.5cm
ヤネグリップ ⇒ 26.5cm
屋根プロ1 ⇒ 27.0cm
屋根プロ2 ⇒ 28.0cm
※足は狭めです。
ぜひ、参考にしてみてください。
日進ゴムの屋根プロ1ハイパーV#1200を詳しくレビュー
ここからは日進ゴムの屋根プロ1ハイパーV#1200を詳しくレビューします。
メリットとデメリットは下記のとおり。
- 軽い
- ハイカット
- 足首が痛くなりにくい
- 3本のマジックテープ
- サイドゴアで脱ぎやすい
- 滑りにくい
- 断熱性が少ない
- 粉では滑る可能性がある
- 屈曲に向いてない作り方
メリットとデメリットをパーツ別に解説しました。
靴は大きく分けて3つのパーツに分けることが可能。
靴のパーツ
- アッパー
- クッション
- 靴底
この3つのパーツが靴のどこに当たるのか図解しました。
上から順番にアッパーからみていきます。
アッパー(通気性)
アッパーは、足を包みこむパーツ。
フィッティング性と通気性に関係します。
屋根プロ1ハイパーV#1200は、フィッティング性に優れた靴でした。
通気性は、目立った通気口がないものの布製のアッパーなので、多種蒸れない程度。
メリットとして提案はできないレベルなので、触れません。
マジックテープ3本
マジックテープ3本でフィッティングします。
マジックテープは本数によってフィッティング性が変わりました。
マジックテープ3本の場合には、脱ぎ履きしにくいもののフィッティング性が高くなります。
全面マジックテープでした。
そのため、甲のサイズ調整が柔軟です。
マジックテープを外すと、サイドゴアがでてきました。
サイドゴア
サイドゴアとは、両サイドにゴム素材を配置することで、脱ぎ履きしやすくする効果があります。
雨対策のビジネスシューズや婦人靴のブーツなどによく用いられていますね。
屋根作業においては、脱ぎ履きの内、脱ぐ時に効果があるかなと。
屋根作業シューズにおいて履きやすさって不要なんですよね。
そもそも履きやすくあるべきじゃないですから。
履くときは、例え急ぎでもしっかりフィットさせましょう。
アッパーが柔らかい
アッパー素材が柔らかいです。
そのため、屋根作業で多い「しゃがみ動作」のときに、足が痛くなりにくい。
アッパーの硬いハイカットの靴でしゃがみ動作を行うと足が痛くなります。
しゃがんで痛くないのは嬉しいですね。
またハイカットなので足首もサポートしてくれました。
アッパーまとめ
- メリット:軽い
- メリット:ハイカット
- メリット:足首が痛くなりにくい
- メリット:3本のマジックテープ
- メリット:サイドゴアで脱ぎやすい
クッション(履き心地)
続いて、クッションについて解説します。
クッションは、足の裏から体重を支えるパーツ。
滑りにくさや断熱性に関係します。
屋根プロ1ハイパーV#1200のクッションは、厚みのない薄底でした。
屋根作業では、靴底に体重圧を伝えやすい方がよいと言われます。
靴底が機能しやすいわけですね。
しかし、断熱材がないことと、例え入っていても量が少ないと言えます。
よって夏場など熱を吸収した屋根ではおすすめしません。
屈曲に向かない製法
また、屋根プロ1ハイパーV#1200の製法は、バルカナズド製法です。
コンバースのオールスターと同じ作り方。
この製法のデメリットは、屈曲やサイドステップをすると、破損しやすいです。
その耐久性を改善したスニーカーがスーパースターでありスタンスミスなどのサイドマッケイ製法と呼ばれるゴムを縫い合わせた靴。
縫い合わせるので、剥がれなかったのですね。
バルカナイズド製法は、テニスやバドミントン、バスケットの細かい動作に耐えきれなかったのです。
ですので、しゃがみ作業が多い現場ではおすすめしません。
屋根の設備点検などは、しゃがみますし、長い間屋根にいるので、もしかしたら合わないかもしれません。
屋根清掃であれば、「しゃがむ」ことは少ないので問題なしでしょう。
クッションまとめ
- デメリット:断熱性が少ない
- デメリット:屈曲に向いてない作り方
靴底(すべりにくさ)
最後に、靴底について見ていきましょう。
靴底は、地面に接地するパーツ。
滑りにくさに大きく関係します。
前述のとおり、日進ゴムが開発したハイパーVソールを使用。
アルファベットのVの字状の靴底によって滑りにくいとのこと。
他の現場のハイパーVよりもVの字が太字目ですね。
液体で滑りにくい
屋根で滑りにくい靴底は2パターンあります。
屋根で滑りにくい靴底
- 粉塵や土ほこりで滑りにくい靴底
- 雨粒や清掃で濡れた屋根で滑りにくい靴底
この内屋根プロ1ハイパーV#1200は、液体で滑りにくい靴底。
液体で滑りにくい靴底は、靴底に溝(みぞ)を設けます。
その溝に液体をかき出して、流しこむことで、屋根との接地面積を増えるので、滑りにくい!
粉の場合には、とがった硬いゴムで弾き飛ばすか、柔らかいゴムで「へばり付く」靴底。
屋根プロ1ハイパーV#1200は、粉に向けた靴底の特長は有していませんでした。
粉対策は、ミドリ安全の屋根作業シューズ『トビスニ』だけ。
ですので、屋根プロ1ハイパーV#1200は、屋根清掃や雨粒で濡れた屋根でのご使用をおすすめします!
靴底まとめ
- メリット:滑りにくい
- デメリット:粉では滑る可能性がある
日進ゴムの屋根プロ1ハイパーV#1200のレビューまとめ
当記事では、屋根プロ1ハイパーV#1200についてレビューしました。
屋根プロ1ハイパーV#1200は、日進ゴムが開発した屋根作業シューズ。
日進ゴムは滑らない靴のリーディングカンパニーです。
屋根プロ1ハイパーV#1200は、ハイカットですが、屈曲しても足が痛くなりにくい。
また濡れた屋根でも滑りにくい靴底でした。
足にもフィットしますので、ハイカットの屋根作業シューズを探している方におすすめします。
屋根プロ1ハイパーV#1200のメリットは6つありました。
- 軽い
- ハイカット
- 足首が痛くなりにくい
- 3本のマジックテープ
- サイドゴアで脱ぎやすい
- 滑りにくい
デメリットは3つです。
- 断熱性が少ない
- 粉では滑る可能性がある
- 屈曲に向いてない作り方
最後までお読みいただきありがとうございました。
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