どーも、靴の仕事歴12年でシューフィッターの松下智博(@Kitchen_sneaker)です!
今回は、屋根で滑りにくい靴の屋根やくん03をレビュー。
「屋根でも滑りにくい靴を探している」
「屋根専用シューズのコスパの良い製品を知りたい」
「屋根上作業でも足の裏が暑くなりにくい製品ってある?」
実際に履いてみて「足にフィットする、巻き上げソールでサイドまで滑りにくい、軽い」という感想を持ちました。
数少ない屋根作業用の靴の中でもコスパ抜群な製品です。
タップできる目次
屋根やくん03とは?サイズ感や重量をご案内!
屋根やくん03とは、足袋や安全靴を製造している株式会社丸五が開発した製品です。
丸五は、足袋のリーティングカンパニー。
近年では、海外でも展示会を行えるくらいにブランディングのうまいメーカーです。
評価項目 | 詳細 |
価格 | ¥5,500〜(通販による) |
サイズ | 23.0~28.0cm |
サイズ感 | 普段履き比較:0.5cm小さめ推奨 |
カラー展開 | 2色 |
断熱性 | ★★★★☆(星4つ) |
フィッティング性 | ★★★★☆(星4つ) |
耐久性 | ★★★★☆(星4つ) |
おすすめの使用環境 | 屋根作業の現場 |
丸五は、足袋を製造しているので、屋根用の作業現場の意見も多く聞いていたのだと思います。
かなりユーザーファーストな製品でした。
屋根作業する方に特化したコスパの良いスニーカーです。
屋根は一見、足袋やクッションの薄いシューズが向いているように感じます。
しかし、屋根は思ったより、熱を吸収してしまっているので、熱い!
砂浜みたいなイメージですね。
さらに、靴の脱げにくさも屋根専用シューズの重要なポイントです。
作業中に脱げてしまうと作業者が危険になりますし、落下した靴が第三者に当たってしまう可能性もあるでしょう。
丸五の屋根やくんは、そのあたりをしっかり対応してきました。
重量とサイズ感
ここからは、重量とサイズ感について解説します。
まずは重量から。
重量
屋根やくん03は、27.0cmで373gありました。
屋根用の靴の中では、軽い方です。
というのも、前述の通り先芯が入っていないことが関係しているでしょう。
靴にとってフィッティング性が最も重要です。
屋根用の安全以前の話で、足の変形や靴ズレなどトラブルを予防するため。
丸五の屋根やくん03は、屋根用だけあってフィッティング性の高さを感じました。
サイズ感
丸五の屋根やくん03のサイズ感は、普段履きスニーカーと比べて、すこしだけ大きめ。
ただし、同じでもしっかりフィッティングすれば問題ないかもしれません。
普段履きスニーカーとは、ナイキやプーマなどのスポーツメーカー品。
靴のサイズ選びのご参考に、筆者の所持している靴のサイズをご案内!
普段履きのスニーカー
アシックス・アキレス ⇒ 27.5cm
ナイキ・アディダス・プーマ ⇒ 27.5cm
ニューバランス ⇒ 27.5cm
革靴
リーガル ⇒ 26.5cm
テクシーリュクス ⇒ 26.5cm
安全靴
ウィンジョブ ⇒ 27.0cm
軽技KA211 ⇒ 27.0cm
屋根作業の靴
屋根やくん03 ⇒ 27.0cm
トビスニ ⇒ 27.5cm
※足は狭めです。
ぜひ、参考にしてみてください。
丸五の屋根やくん03を詳しくレビュー
ここからは、丸五の屋根やくん03を詳しくレビューします。
メリットとデメリットは下記のとおり。
- 軽い
- 通気性のあるアッパー
- マジックテープが互い違い
- カカトにもマジックテープ
- 全面マジックテープ
- カカト裏もフィットしやすい
- ベロが厚手で足にフィット
- 断熱材を多数使用
- 巻き上げソールで滑りにくい
- 先芯が入っていない
- 土ほこりに対応していない可能性がある
メリットとデメリットを詳しく説明するために、パーツ毎に解説しました。
靴は大きく分けて3つのパーツに分けることが可能。
靴のパーツ
- アッパー
- クッション
- 靴底
この3つのパーツが「靴のどこに当たるのか?」を図解しました。
上から順番にアッパーから見ていきましょう。
アッパー(通気性)
アッパーは、足を包み込むパーツ。
フィッティング性や通気性、安全性に関係します。
通気性のあるアッパー
つま先にはメッシュ素材を使用。
メッシュの目はそこまで荒くないので、石ころなど入ってくる心配はありません。
靴における通気性ですが、つま先に通気口がないと効果をなさないので、つま先にメッシュがあるのは嬉しいですね!
マジックテープが互い違い
前述のとおり、屋根作業の靴はフィッティング性が重要。
その中でも屋根やくん03がすごいのは、マジックテープが互い違いになっていることです。
マジックテープは脱ぎ履きの利便性を考えて、同じ方向にするのが通常。
全面マジックテープ
全面マジックテープでした。
全面マジックテープなので、甲のサイズ調整がしやすい!
あやゆる方の足に合うようになっていました。
ベロが厚い
足の甲に当たる部分をベロやシュータンと呼びます。
このベロ素材が厚手なので、サイズ調整がしやすい。
また足あたりもよくなります。
カカトにもマジックテープ
これが衝撃だったのですが、カカトにもマジックテープがありました。
ヒールロックという機能らしいのですが、普段履きスニーカーなどには見られない構造ですね。
もちろん、屋根作業靴にフィッティング性が求められている事が理由ですが、ちょっと驚きました。
実は作業靴って、連日の使用で伸びてしまう事があるのです。
正確には、足に当たるスポンジの素材が潰れているのが原因。
しかし、毎回マジックテープで調整していれば、例え伸びてしまっても、問題ありませんね。
カカトが二重構造
カカトでよりフィットしやすい様にクッション材がありました。
これも他の靴には見られない構造ですね。
カカトのマジックテープの効果をより高める機能でしょう。
アッパーまとめ
- メリット1:軽い
- メリット2:通気性のあるアッパー
- メリット3:マジックテープが互い違い
- メリット4:カカトにもマジックテープ
- メリット5:全面マジックテープ
- メリット6:カカト裏もフィットしやすい
- メリット7:ベロが厚手で足にフィット
クッション(履き心地)
続いて、クッションについて見ていきましょう。
クッションとは、足の裏から体重や荷重を支えるパーツ。
疲労や動きやすさ、断熱性に関係します。
巻き上げソール
クッション部分まで靴底の素材が上がってきているのがわかります。
ただ、巻き上げソールな訳ではありません。
滑りにくい靴底がクッション部分まで来ていました。
屋根作業では、しゃがんだり、瓦に足を寄り掛かったりします。
屈曲しやすい
つま先方向ですが、滑りにくい溝がない巻き上げ部分がありました。
これは、しゃがむときに、靴が屈曲する部分です。
これにより「しゃがみ」やすく、巻き上げ部分からも素材が破れにくい!
断熱材が入っている
クッション部分に断熱材のフェルト素材が入っています。
丸五の他の屋根作業用の靴と比較して25%増なのだとか。
いずれにせよ、夏場の屋根作業は、低音やけどにも繋がるので、断熱性が重要でしょう。
クッションまとめ
- メリット8:断熱材を多数使用
靴底(すべりにくさ)
最後に、靴底について見ていきましょう。
靴底は、地面に接地するパーツ。
滑りにくさに関係します。
滑りにくい靴底
ツルツルした屋根でも滑りにくい形状でしょう。
溝が多くあります。
溝が多いことで、屋根との摩擦を起こすことが可能。
外で履く靴は、ここまで溝を多くできません。
その理由は、土や石ころなどが詰まってしまうため。
ですので、屋根作業の現場までは、別の靴を履いていきましょう。
靴底まとめ
- メリット9:巻き上げソールで滑りにくい
- デメリット2:土ほこりに対応していない可能性がある
土ほこりの多い屋根では、溝が多いので滑りにくさは何とも言えないと思っていました。
ですので、現場の屋根の状況で判断する必要がありそうです。
丸五の屋根やくん03のレビューをまとめます。
当記事では、丸五の屋根やくん03をレビューしました。
屋根やくん03は、足袋のリーディングカンパニーの丸五が開発した製品です。
丸五は、足袋だけではなく安全靴のような作業靴を多数ラインナップ。
屋根やくん03は、丸五が開発しただけあって屋根作業に特化した製品でした。
フィッティング性や断熱性の機能も十分です。
巻き上げソールで滑りにくいので安全ですね。
それでは下記より簡単に記事をまとめます。
丸五の屋根やくん03のメリットは下記のとおり。
- 軽い
- 通気性のあるアッパー
- マジックテープが互い違い
- カカトにもマジックテープ
- 全面マジックテープ
- カカト裏もフィットしやすい
- ベロが厚手で足にフィット
- 断熱材を多数使用
- 巻き上げソールで滑りにくい
デメリットは2つありました。
- 先芯が入っていない
- 土ほこりに対応していない可能性がある
最後までお読みいただきありがとうございました。
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